集集線の旅 その2

集集線・集集の駅前広場にはSLが展示され、ちびっこたちが群がっていました。駅舎の修復といい、町のひとたちの鉄道愛を感じさせます。
 

 

ですが、ここでも私たちに与えられた時間は1時間半。14:37の列車を逃すと、次は16:00まで待たねばなりません。ということで、先を急ぎます。(帰国後、そこに「鉄路文物博覧館」なるものがあると知りました。予習不足はいけませんね)
 

まずは、腹ごしらえ。幸い駅前に土産物屋と食堂が集まっていたので、ガラス扉に「冷気開放」と大きく書いてある食堂に入りました。「冷気」とはクーラーのこと。つまり「クーラーあるよ、涼しいよ」ということを売りにしているのですね。冷暖房完備を売りにしていた昔の映画館のようです。
 


 
 
そこで頼んだのが、魯肉飯、燙青菜、貢丸湯。だいたいどこの食堂にもある定番メニューです。ふたりで500円もあれば、ほどよくおなかがふくれます。
 
 
 

つづいて、食堂の並びにあったレンタサイクル屋で自転車を借ります。値段は忘れてしまいましたが、時間制ではなく、1台いくらという計算でした。
 

颯爽と自転車にまたがって、目指すは「武昌宮」という廟。やはり1999年9月21日の大地震で1階部分がつぶれてしまったのですが、それをそのまま保存し、観光スポットにしているのだそうです。平日なのでほとんど人はいませんでしたが、大型バスの駐車場が完備され、土産物屋もありました。台湾人のたくましさを感じます。
 

御神体はプレハブ作りの仮宮に収められていて、みなさんそちらに拜拜(お参り)に行っているようです。現在、隣に新しい廟を建設中で、完成した暁にはまたそちらに御神体を移すとか。近距離とはいえ、神様のお引越しはなかなか大変そうです。
 

来た道を引き返して、次は「集集古街」を目指します。
途中で「家跡」も集集、もとい、収集。 
 


 

「集集古街」は名前から想像するほど古くはありませんでした。よくあることです。でも「家跡」に出会えればそれでよし。
 



 

裏道まで見てまわったら、そろそろ時間。炎天下を走りまわったので、のどが渇きました。駅前の土産物屋でラムネを買ったら、日本語も併記してありました。中国語では「彈珠汽水」。炭酸の勢いが表れています。


列車の到着時刻が迫っているというのに、親戚が姿を見せません。どうしたのかと思っていると、売店で「公益彩券」を買っていたとのこと。台湾の宝くじのことです。当たりますようにと、なぜか券をからだにこすりつけられました。ご利益があったかどうかは秘密です。
 

そうして無事14:37の集集線に乗車。いよいよ最後の目的地、二水へむかいます。最後部の窓辺に陣取って景色を眺めていると、不穏な雲が追いかけてきました。夕立の気配濃厚です。



 
 

つづく。(N)