■
イタリアでも東奔西走の記
2012.9.3 その1 ヴェネツィア
おはようございます。ヴェネツィア2日目、曇りの朝です。
ミラノではやたらとケーキ比率の高い朝食が供されましたが、こちらのホテルはどうでしょうか。クロワッサン、食パン、ハム、ベーコン、チーズ、スクランブルエッグ、ゆで卵、フルーツに、やっぱりありました、甘いパン。でも順当な比率です。にこにこ笑顔のおじさまが、飲み物はなにがいいかと訊いてくれるので、カプチーノを頼みました。
さて今日はまず、イタリアで最も古いユダヤ人居住区「ゲットー」を目指します。物の本によれば、「ゲットー」とは「鋳造」という意味の言葉で、かつてそこに鋳造所があったことからその名がつけられ、ユダヤ人が移住した後もそのまま受け継がれたのだそうです。それが転じて、今ではひとつの人種(主にマイノリティ)が集まって住む地域のことも指すようになりました。
ヴェネツィアのゲットーでややこしいのは、古いものが「ゲットー・ヌオーヴォ(新しいゲットー)」と呼ばれ、次につくられたものが「ゲットー・ヴェッキオ(古いゲットー)」と呼ばれていること。これはゲットーができた順番ではなく、元あった鋳造所の新旧にあわせて名前がつけられたためですが、大変ややこしいです。ちなみに、後年さらに追加された場所は「ゲットー・ヌオヴィッシモ(最新のゲットー)」と呼ばれています。いかにも最上級っぽい語感ですね。
ホテルからゲットーまではそこそこ距離がありますが、せっかくなので歩いて行ってみましょう。
サン・マルコ寺院には、入場を待つ人の列ができています。
サン・マルコ広場には、エサを待つ鳩の群れが来ています。
おやおや、その中に色鮮やかな鳩がいますよ。観光客からレモンやペパーミントのジェラートをもらいすぎたのでしょうか。はたまた、目立とうという本能が遺伝子の突然変異を引き起こしたのでしょうか。
広場を抜けたあとは、北西と見当だけつけて、勘に任せて歩きます。
しばし道中で目についたものレポートにおつきあいください。
水路脇の八百屋さん。こちらに集う鳩は普通の色です。
その先に立つ市場。こちらの写真、いつぞやの「trixistexts」で使った写真ですが、実はここで撮ったものなのでした。
ヴェネツィア島内は自動車の通行が一切できないため、船から降ろされた食材や資材は、手押し車で目的地まで運ばれます。
左は八百屋さん、右はマクドナルドの手押し車です。
キャンディーと魚介類を、なぜ一緒に並べる?
そこはかとなく、横尾忠則風。レストランの壁にさらっとかけられていました。
物見遊山を楽しんでいるうちに、ゲットーに到着です。かつてここに通じる橋には門をつけ、見張りを立たせていたそうですが、もちろん今はそんなものはありません。私たちもいつの間にかするりとゲットーに入っていました。
写真左の建物は、ゲットーの典型的な特徴を持つ住居ですが、さてどこがヴェネツィアの他の建物と違うのでしょうか。
その2へつづく。(N)