朝

花嫁の湿度
〜「春は一日結婚パーティ」ができるまで〜


■プロローグ
 
人間のからだは、70パーセントが水でできているという。それなのにどうして、と姿見を前にした花嫁は、くちびるにふれながら思う。どうして私のくちびるは、こんなに乾いてひび割れているのだろう。ほかの誰でもない、私の結婚式の朝なのに、と――。
 
一箱古本市weekも、昨日でおしまい。青秋部I&Nは、「春は一日結婚パーティ」と題して、5月5日に結婚式を挙げました。「秋も一箱古本市」と同じく、結婚式もぎりぎりまで、それこそ当日の朝まで東奔西走しつづけたふたり。挙句の果てに、ヘアメイクさんをして「花嫁がこんながさがさのくちびるで登場するなんて!」と言わしめるに至ったのであります。
 
なぜ花嫁はくちびるが荒れるに任せたのか、いや、任せざるを得なかったのか、これからその舞台裏をたっぷりお伝えしてまいります。結婚式に夢を抱いているあなた、必読です。  (N)